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DIARY

Cherry Timber From Ise Shrine

2019/03/25

昨日は伊勢まで御山桜を引取りに。

工場前に早くも満開の桜? と思ったのですが、杏の花だそうです。

桜に劣らず綺麗ですね。

長さがおよそ3.6Mの丸太1本分。

これまで散々板を振り回して選定してきたので、持ち上げた時の重量感で自然と質感までも解るよう身についていますが、その感覚としても緻密さが伝わる材です。

試しに一枚、電気鉋で表面を粗方めくってみると、美しい木肌と木理が現れました。

うん、本当に美しい。


この材に触れられるだけでも幸せを感じます。


「木材」と表現する場合に、もう少し別の単語が無いのかと、こうして文章にする時に常々思います。
自然素材なのでそれぞれの優劣や特徴の幅がとても広く、それでも木製品を作るための素材として表現するには「木材」という一般的な言葉しかありません。
そのため端的にその優劣を伝えたい場合「良材」という単語をよく使いますが、それも何だかボヤッとした表現にしかならない気がしていて…。

特徴を持つ素材に出会う度にそう思いますが、それでも単語として納得できる表現はないので、材という言葉を使いながら、画像と形容詞でその特徴と質感を伝えていければと思っています。


樹皮の荒々しさは、自然を生き抜いてきた木の力強さを感じさせてくれます。

Open Shelf

2019/03/08

オープンシェルフを納めました。
W1210 D300 H960 /nara

ご要望と、こちらからのご提案とのすり合わせを数回重ねて製作に至っています。

ご用途のサイズが一部決まっていたので割り振りがどうしても不規則になる分、2段目を正方形にすることでバランスを取っています。

打ち合わせ当初はホワイトオークの予定でしたが、結果的には楢の良材を使用しました。

箱型ではないため、脚元に端ばめを用いて反りを防ぐ仕様です。

その機能性のみならず、意匠性がワンポイント加わることで、無垢の質感をより感じてもらえる要素になるかと思います。

昨年は確認できなかった蕗の薹が、今年は1つだけ出ました。

まだ寒さを感じますが、真冬と比較すると随分過ごしやすくなりましたね。

春の訪れを先駆けて視覚で知らせてくれる存在なので、1つでも出てくれれば嬉しいのです。

Work Desk / DT

2019/02/18

先日、テーブルを納品しました。 

ダイニングテーブルとしても立派なサイズ(W1800 D900 H680)ですが、個人宅ながらIT関連の作業机としてご使用との事です。

樹種はアルダー材のご指定でした。

アルダーは専門学校時代に触って以来の取扱いで懐かしくもありましたが、当時と比較すると価格は倍になった一方、希少性から良材を探すのにも苦労しました。

ややしっとりとした仕上げにしたかったので、今回はチークオイル(亜麻仁油ベース)にてオイルフィニッシュ。

ご要望に沿ったり、よりベターな選択を各要素で試行錯誤した事も、結果として喜んでいただけたことですべてが報われ、嬉しく思います。

片側に2杯の引出し。
脚は将来の移動も考慮して脱着式に。

A3サイズが余裕を持って入る設定です。

納品時にカメラを忘れてしまった事が悔やまれますが、一室の主となるような収まりとなりました。

Structure

2019/02/07

脚が脱着式の引出し付きテーブルです。

すっきりしたデザインを保つ為の、やや特殊な構造と仕様。

こうして出来上がった構造体が好きで、しばし眺めてしまいます。


引出しの仕込みも完了し、あとは塗装を残すのみ。

完成したら今度は、全体像を眺めることになります。


Tatami Bed 2nd

2019/01/15

畳ベッドが完成です。

今回使用の畳は規格外サイズ(1M×2M)なので、1畳ながら、ゆとりのある大きさです。

以前ここでご紹介したベッドと同じ仕様ですが、小物や書籍等を置くことができ、スタンドライトの設置やスマホの充電もできるよう後にコンセントも取り付けています。

ホワイトオーク(w.o)にて製作。

畳は染色無しの縁付きです。

この上に布団が敷かれるとはいえ、縁あり畳とベッド本体との相性にやや不安を感じていましたが、想像以上に違和感なく、味のある風合いに納まってくれました。

ほんのり香る井草の匂いは、どこか懐かしいような感覚と落ち着きを与えてくれます。

これまで、あまり気にも留めてこなかったモリゾーの頭のような草が所々にあるのですが…。

何かが見えた気がしたのでめくってみると、何色とも形容しがたい綺麗な実が生っていました。

これまで9年間気が付きませんでしたが、この生り方では鳥も気付けませんよね。

じゃあ、繁殖媒体はヘビ等の小動物なのかな…、とか何とか。

そんなどうでもいい事を考えながら日々の昼の休憩は終わっていきます。



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