2026/09/06

テーブル製作に当たり、木取りの工程風景です。
表面を少し削って木理や色味を確認しています。
現状は入手が難しくなってしまったミズナラの良材ですが、購入当初としても無理を言って探してもらった貴重材です。
この状態での板の寸法は長さ(L)は3.4M 幅(W)34cm前後 厚さ(t)45mm
サイズ的にも立派な板です。

年輪幅が細かい事で木目が繊細で、柔らかめの質感。
いわゆる「フカ目材」と言われ、家具屋からすると加工がし易くて仕上がりの表情が美しい最良の楢の無垢材と言えます。
テーブルサイズとしては1630×800mmとなるので幅として歩留まりが良いとは言えませんが、最高のテーブルに仕上がる事間違いなしです。

天板裏の反り止めは吸付き桟にて。
ビスや金具を使わず、木の呼吸と伸縮を自由にさせて反りを止める、木材にとって優しい工法です。
鉋がけがスムーズで、その感触を噛みしめながらの製作。
テーブルの完成形はまた紹介します。
※楢材の在庫として、t40mmの同等の質とサイズの板があります。
テーブルやカウンター等をご検討の方は是非お問い合わせください。
2026/07/31

前回少し触れましたが、ご新築へのお引越しに当たりご婚礼家具の箪笥とクローゼットを引き取って分解し、その部材を再利用してリビングボードを制作しました。
天板と側板は元本体のフラッシュ材を使っているので、接続部や金具の取付け位置、切り口には木材を埋めたり貼ったりして対応。
切ってみないと内部構造がはっきりと分からないこともあり、思ったよりも大変な作業でした。
扉は箪笥の抽斗の前板を削り、それを接ぎ合せて形成しています。
観音開きが2対という構成です。
削る前は木目がほぼ見えない着色がされていましたが、楢柾に見られる特有の虎斑が現れ、目の細かい良質な楢材が使われている事が判明しました。
塗装は色を調合したオイルステインにて、楢柾の表情が見られる仕上げにしました。
また別途、クローゼット扉の内側に付いていた鏡と扉の框材を再利用して、姿見鏡も製作させていただきました。

寝室にライティングビューローのご依頼もいただきました。
こちらは引出しの内材や背板(桐材)については再利用していますが、その他は新たな無垢板にて製作しています。
椅子に座って書き物やミシン作業が行える事がご要望でした。
ステイ金具も併用していますが、それだけで荷重に対する強度を保つのは難しいので、天板となる下開き扉を倒した時に板同士が支え合えるように奥まった位置設定としています。
それ故に作業スペースとして本体から前面に大きく出るサイズ設定ではない為、ご使用時に脚元でつま先が入り込めるように脚物の設定としました。
丁番は開いた時に出っ張りがなくフラットになるものを採用しています。

思い出が継承されていくよう、扉の内部にはご婚礼家具の小物用引出しであった前板をそのまま使い、再作成して仕込んでみました。
今後も世代を超えてご使用いただける事を想像しながらの制作となりました。

2026/06/26

先日、研磨をお願いしていたチップソーを引取りに行くと"研マ不能 "と張り紙が貼られて置いてありました。
無茶な扱いは一切していないので歪など無いはずだし…。
「何故だ」と動揺しているところ、研磨を何度も重ねて刃が無くなっている為これ以上の研磨はできないとの説明でした。
なるほど、そういう事か。
ってことはローテーションで使用している他のチップソーもそろそろ寿命が近づいているのかもしれません。
長年本当にお疲れ様でした。
ありがとう、チップソーくん。

w2400×d1100mmというサイズの天板の製作依頼をいただきました。
27mm厚で製材された板を21mmに仕上げるのですが、この長さの場合、むくりや歪みの少ない通直な板でないと形成できません。
奥行きも広い天板なので、たくさんの板の中から時間を掛けて選定し、達成しました。

現在製作中の案件ですが、新築へのご引越しの際にこれまでご使用だった婚礼家具を別の形で活かせないかとのご依頼です。
クローゼットと箪笥でしたが、本体はフラッシュ工法の家具なので内部に空洞があり、接続部や金具の取付け部などには木を埋め込む作業を繰り返し行いました。
この作業に関しては再生する、というよりも命を吹き込んでいる感覚です。
ただ、扉や抽斗の前板は無垢材なので解体後に削って再利用します。
画像は表面を4mm程削った段階です。
当時の綺麗な楢柾の表情が現れてくれました。
思い入れがおありの家具ですので、使命感を持って製作に取り組んでいます。

端材置き場の切れ端の上に壺ができていました。
直径2cm位の大きさです。
おそらく蜂の子がいるのでしょう。
孵化すると思うとやや複雑ですが、きっと単体でしょうし、土器のようで可愛いのでそっとそのまま戻しておきました。
2026/05/28

新たなデスクを制作しました。
■DESK
w1200 d580 h705
抽斗×4
■SHELF
w810 d240 h590
樹種:タモ材

視覚的なアクセントと構造的な浮遊感をもたらす意図を持って、抽斗部の下に短い脚を付けた構成にしています。
向かって左側の脚2本は将来的な階段等の移動も考慮し、脱着式としています。

最近は充電式の照明が普及してきたので、配線コードを無くしたい場合の選択肢となっています。
慣れてしまえば充電のわずらわしさはそれ程感じないようです。

シンプルながら、スマートさを与える見付け(厚み)のバランス工夫を施しています。
こうした詳細が全体の印象を左右するので、イメージ通りの完成形を具現化できるよう、慎重な設計をしています。
そうした要素も相まって、良質な無垢の質感が際立つデスクとなりました。
2026/04/18

数年に一度発注いただける小鉢用の蓋付き箱と寿司下駄を製作しました。
小箱の底板を含め、すべてに檜の無垢材を使用しています。

とあるスイスの日本食レストランで定番としてご使用いただいていることを想うと、嬉しくもあり、ありがたく思います。

寿司下駄に続いて、本物の下駄を作ってみました。
こちらも檜材です。
L.Aに寿司屋の料理長として赴任が決まった友人の無茶な要望です。
初のチャレンジとあって、歯の位置や幅や長さ寸法について悩みました。
しかしながら木部に関してはさほど難なく進められたのですが…。
鼻緒については締め方を調べる事から始まり、その締め具合や位置等で試行錯誤しました。
短時間の試し履きをした際は良い感じでしたが、仕事中に継続して使えるほど実用的か否かは正直自信がありません。
ただ、鼻緒の柄は彼に似合うことを想像して選びましたし、できる事は尽くしました。
何であれ、履いた感想を聞いてみたいものです。
とにかく新鮮な経験で楽しめました。